【PLUTO】浦沢直樹が描く鉄腕アトムの世界! 概要やあらすじを紹介!

PLUTO(プルートゥ)は、浦沢直樹(うらさわなおき)さんの手によって、新しく描かれた手塚治虫さんの「鉄腕アトム」です。手塚治虫さんの熱烈なファンだったという浦沢さんの描くアトムの世界は、どのような作品となっているのでしょうか。

今回は、「PLUTO」の作品概要・あらすじ・登場人物についてまとめました。ただのリメイク作品と思って読み進めると、良い意味で期待を裏切られる作品です。

2023年2月15日、アニメ化決定のお知らせが報じられました。Netflixにて2023年世界独占配信決定とのこと。記事を読んで気になった方は、ぜひコミックも読んでみてくださいね!

 

INDEX

  • PLUTO(プルートゥ)とは?
  • PLUTO(プルートゥ)のあらすじ
  • PLUTO(プルートゥ)の主な登場人物
  • PLUTO(プルートゥ)のアニメ化が発表! 実写化は?
  • まとめ
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    PLUTO(プルートゥ)とは?

    漫画作品・PLUTO(プルートゥ)について、概要や原作である鉄腕アトムのエピソードについて見ていきましょう。作者の浦沢直樹さんの紹介もしていきます。

    PLUTO(プルートゥ)の作品概要

    PLUTO(プルートゥ)の原作となっているのは、手塚治虫さんの鉄腕アトム「地上最大のロボット」のエピソードです。

    もともと手塚 治虫さんのファンである浦沢 直樹さんは、鉄腕アトムの中でも評価の高い「地上最大のロボット」のリメイクを切望していました。手塚治虫さんの息子さん・手塚 眞(てづか まこと)さんに作品のリメイクをさせてほしいとラブコールを送っていたのです。

    最初は断っていた手塚 眞さん。しかし浦沢さんの作品への想いに心を動かされて、リメイクに承諾されました。その際に、手塚 眞さんは「ただのリメイクではなく浦沢直樹さんの作品として描いてほしい」と要望したため、浦沢直樹さんの作品として生まれ変わることになったのです。

     

    ビッグコミックオリジナルで2003年〜2009年まで連載され、コミックは全8巻で完結しています。

    手塚治虫さんの作品での主役はアトムです。一方、浦沢直樹さんが描くPLUTOは原作で脇役だった刑事ロボット「ゲジヒト」の視点で物語が描かれています。(アトムは準主役のような位置にいます)

    浦沢直樹さんが描く鉄腕アトムの世界・PLUTOは下記のような結果を残しています。

    • 第9回手塚治虫文化賞マンガ大賞
    • 2005年文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞
    • 第41回星雲賞コミック部門受賞
    • 宝島社「このマンガがすごい!」2006年版オトコ編1位
    • フリースタイル「このマンガを読め!2005」1位
    • 単行本累計発行部数850万部突破(2010年10月時点で)

    手塚治虫さんの描く世界観を残しつつ、浦沢直樹さんらしい作品となっている点が魅力です。

     

    鉄腕アトム「地上最大のロボット」とは

    PLUTOの原作となっているのは鉄腕アトム「地上最大のロボット」で、鉄腕アトムの中でも特に人気の高いエピソードと言われています。手塚治虫さんも「描いていて一番楽しかった時期」と話していたそうです。

    個性的なロボットたちやプルートゥのキャラなど、エンターテイメントとして完成度が高いとされているエピソードです。

     

    作者は浦沢 直樹(うらさわ なおき)さん

    浦沢直樹さんは東京都出身の漫画家です。幼い頃は幼稚園などに通っておらず、昼間は祖父母と過ごす毎日で閉鎖的だったとのこと。そんな幼少期に手塚治虫さんの『鉄腕アトム』や『ジャングル大帝』を読んでおり、それがきっかけで浦沢さんも漫画を描くようになったのだそうです。

    最初は小学館の編集者として面接をしましたが、浦沢直樹さんはもともと漫画家を目指しており、面接のついでに持って行った原稿『Return』が新人賞に入選。入選がきっかけで本格的に漫画家を目指すことになります。アシスタント業をこなしながら、1983年に『BETA!』という作品で漫画家デビューを果たしました。

    その後『ビッグコミックオリジナル』などで、多くの連載作品や人気漫画を生み出しています。代表作は『20世紀少年』『YAWARA!』『MONSTER』などです。

    浦沢さんは、手塚治虫賞をはじめとした多くの漫画賞の受賞経験があります。手塚治虫文化賞大賞に関しては、なんと2度も受賞しました。

    浦沢直樹公式Twitter

     

     

    PLUTO(プルートゥ)のあらすじ

    ロボットと人が共存している近未来のお話。

    世界最高水準ロボット7体のうちの1体・モンブランが、山火事に遭遇してバラバラの状態で発見されます。更に、ロボット法擁護団体のベルナルド・ランケが殺害される事件も……。ユーロポールの刑事ロボット・ゲジヒトは、ベルナルド・ランケが殺害された現場に捜査員として配属されることになりました。

    遺体には頭の両側に棒状のものが角のように突き立てられており、山火事で破壊されたモンブランにも同じように木の枝が建てられていたのです。日本でもロボット法の発案者・田崎一郎が殺害され、同じように遺体には角に見立てられたように頭部に棒状のものが突き立てられていました。

    破壊されたロボットや殺害された人物の状況から、犯人は同一人物……おそらくはロボットだと予想されます。この世界では「ロボットは人間を害することができないように設計」されるはずなので、ロボットの仕業だとしたら大変な事件になります。

    そこで犯人として挙がるのが、謎の敵・プルートゥです。プルートゥはモンブランだけでなく、他の世界最高峰ロボット6体も破壊すると予測されています。ゲジヒトは世界最高峰のロボット破壊と殺人事件の真相を求めて、プルートゥの存在を追うことになります。

     


     

    PLUTO(プルートゥ)の主な登場人物

    PLUTOに登場するロボットや人物を、簡単にご紹介します。

    ■世界最高峰7体のロボット

    ゲジヒト

    PLUTOの主人公となる刑事ロボットです。ユーロポール特別捜査官ロボットとして活躍していて階級は警部です。ロボット破壊や殺人の犯人を追いかけています。

    アトム

    原作では主人公でした。PLUTOでは、最初はゲジヒトの視点で物語が進むため準主人公として登場。(途中から主人公となって活躍しますが……)日本である家族と生活をしており、小学生として生活しています。

    ブランド

    トルコのイスタンブールで格闘技ロボットとして活躍。ロボットの妻と5人の子どもを持ち、平穏な生活を送っています。

    ヘラクレス

    格闘技ロボットのヘラクレスは、パンクラチオンスーツの試合では負け知らずでユーロ連邦・ギリシアの世界王者です。ブラントとは親友であり良きライバルでもあります。

    ノース2号

    中央アジア紛争に参加し、その後はスコットランドで隠居生活を送る音楽家ポール・ダンカンの執事として働いています。


    エプシロン

    太陽の光を利用した光子エネルギーが動力源・武器のロボット。生みの親で・ニュートン博士がエプシロンに託した想いは「戦争の根絶」だったため、エプシロン自身も戦いには積極的ではありません。

    戦後処理の名目で派遣されたペルシア王国で出会った戦災孤児たちを引き取って一緒に暮らしています。

    モンブラン

    スイス林野庁に所属し、管区森林保護担当官の傍らアルプス山岳ガイドや遭難者の救助に勤めていました。温厚な性格ゆえに多くの人に愛されるロボットです。残念ながら、PLUTOの物語で最初の被害者となってしまいました。

     

    ■事件の関係者・人物・ロボット

    サハド/プルートゥ

    アブラ―博士によって作られた人間型のロボット。サハドとして存在していたころは、温厚で真面目な性格をしていました。

    しかし、アブラ―博士によって「怒り」を核とした残忍な人格をプログラミングされているようです。アブラ―博士の命令には絶対的に従います。ロボットの破壊もアブラ―博士が命令していました。

    ホフマン博士

    ゲジヒトを管理整備する科学者です。ゲジヒトのことは「友人」として大切に思っています。

    ブラウ1589

    ロボットは人を殺害することができないように作られていますが、ブラウ1589は初めて人間を殺害したロボットです。地下で身動きが取れない状態で幽閉されています。


    お茶の水博士

    アトムの整備管理をしている博士です。「ロボットも生命を持つもの」という考えを持っており、ロボットに対して深い愛情を抱いています。アトムのことも我が子のように可愛がっている博士です。


    ウラン

    アトムの妹として、お茶の水博士が作った女の子のロボット。生意気ですが繊細な性格をしています。

    アブラ―博士

    プルートゥ(サハド)の制作者です。プルートゥに対して7体の最高峰ロボット破壊を命じました。


    天馬(てんま)博士

    アトムの生みの親。日本科学省長官でお茶の水博士の前任者にあたります。PLUTOの作品内のダークヒーローです。

     

     

    PLUTO(プルートゥ)のアニメ化が発表! 実写化は?

    PLUTOはもともと電子書籍版がありませんでしたが、浦沢作品電子化プロジェクトの第5弾として2022年10月28日から配信が開始されました。

    2010年に実写映画化の制作が発表され、イルミネーション・エンターテイメントとの連携で「実写版CG」として制作されるとのこと。しかし、現段階で制作の続報はありません。今後、情報が出てくる可能性はあるので要チェックです。

    YouTubeで見つけた映像で「2018年3月9日~14日に森ノ宮ピロティホールで上映」とされていますが、こちらは舞台です。シディ・ラビル・シェルカウイが演出と振り付けを担当、谷賢一さんが脚本を書かれていました。東京・大阪だけでなく海外でも公演されたようですね。

    YouTube―「PLUTO プルートゥ」の映像が届きました!

     

    アニメ化は2017年、フランス・アヌシー国際アニメーション映画祭にて発表されたままになっていました。

    しかし2023年2月15日にようやく詳細が明らかになり、注目を浴びています。2023年に「スタジオM2×ジェンコ×Netflix」にてアニメ化決定。続報を要チェックです!

     

     

    まとめ

    私自身、PLUTOは鉄腕アトムのリメイク作品として読み始めました。しかし、きちんと浦沢直樹さんの作品になっていると感じました。それでいて鉄腕アトムの世界観も感じられるところが素晴らしく、良い意味で期待を裏切られた作品です。

    今はアニメの情報に要注目!今後発表される最新情報に、大いに期待したいですね。


    ※ 2023年4月6日 アニメ化情報を更新

     

    参照URL
    PLUTO―Wikipedia
    PLUTO―マンガペディア
    PLUTO―ピクシブ百科事典
    地上最大のロボット―ピクシブ百科事典
    『PLUTO』が為した2つの偉業!浦沢直樹は神を語り直し漫画の未来を開拓した
    浦沢直樹×手塚治虫『PLUTO』アニメ化! アトムやゲジヒトのポスター解禁
    浦沢直樹―Wikipedia
    『PLUTO』アニメ化から最高賞受賞まで!話題満載だった仏アニメ祭 | おにぎりまとめ
    浦沢直樹の人気コミック「PLUTO」がアニメ化

     

     

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