2023年3月16日

アクリルのリサイクル板の品質は？価格は？｜アクリルリサイクル板と通常のアクリル板を実際に比較してみた

キャラクターグッズのアクリルスタンド・アクリルキーホルダーだけでなく、新型コロナウイルス対策の飛沫防止パーテーションとしても活用されてきたアクリル樹脂。

新型コロナウイルス対策が緩和されていく中、役目を終えたアクリル製のパーテーションの行方やリサイクルの方法について懸念されている方も多いのではないでしょうか。

今回、カルコレでは
「アクリルのリサイクルについて多くの方に知ってもらいたい！」
という想いから、『リサイクルのアクリル板』と『通常のアクリル板』という2つの素材で同じデザインのアクスタケースを制作し、比較してみました。

リサイクルアクリル板を使用したアクスタケース（アクリルスタンドケース）の製造にあたり、三菱ケミカル様（以下敬称略）にご協力いただきました。

三菱ケミカルは世界有数のアクリル樹脂メーカーであり、製造のみならず廃棄・回収されるアクリル樹脂をケミカルリサイクルして再利用する事業の本格化に向けて取り組んでいます。廃車のテールランプなどからアクリル樹脂素材を回収し、リサイクルする実証実験などにも取り組んでいる企業です。

※ ケミカルリサイクル（Chemical recycling）
使用済み資源を化学的に（chemical）分解し、原料に変えてリサイクルする方法のこと

【参考記事】
東京海上日動およびABTと連携し、国内初のアクリル樹脂回収スキームを構築～ケミカルリサイクルの事業化に向けた実証実験を開始～ | 2023年 | ニュースリリース | 三菱ケミカルグループ (mcgc.com)

今回アクスタケースの製作にあたって、ケミカルリサイクルされたアクリル板をご提供いただいたのですが……

素人の目には、リサイクル板と通常のアクリル板の見分けがつきませんでした！

傷も混入物も見当たらず、透明感・色も判別がつきません。リサイクルアクリル板の品質については
「新品のアクリル板と品質は同じ」
と言えそうです。

アクリル樹脂のケミカルリサイクルについて
「素材となるアクリル廃棄物の回収からリサイクル品として再生するまでの一連の流れ」
が、現時点では確立されていません。

ペットボトルなどのように廃材を集めるプロセスが確立されていないため、アクリルを回収するコストは割高となっています。

また
「化学プラントは規模を大きくすることで生産性・経済効率が良くなる」
とも言われますが、現時点では小規模なプラントが多いのが実状です。

そのような背景から、現時点では
「リサイクル品のアクリル板の方が、新品のアクリル板よりも値段は高くなる」
と見込まれています。

カルコレでは
「多くの方にアクリルリサイクルを知ってもらいたい！」
「手に取って品質を確かめてもらいたい！」
と考えています。

『リサイクルアクリル板を使用したアクスタケース』と『通常のアクリル板を使用したアクスタケース』を、ぜひ一度比較してご覧いただけたらと思います。

※ こちらのアクスタケースは、リサイクル技術により試験再生された原料が一部利用された「リサイクル板」を使用した商品です。

ぜひこの機会に、
・「アクリルはリサイクルできる」
・「リサイクル板を使用したアクリルグッズの品質は通常品と変わらない」
ということを、知ってもらえると嬉しいです。

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