この夏休みに親子で一緒に読みたい「人気シリーズ漫画」書店員オススメ7選|子どもとのおうち時間の過ごし方
夏休み、いかがお過ごしでしょうか。8月に入り、そろそろ暇を持て余している方も多いのでは?時間に余裕がある長期休みだからこそ、気になっていた長編漫画を子どもと一緒に読破するのがオススメです。
「たかが漫画」と侮ることなかれ!実は漫画を読むことには、共感力を高めたりストレスを解消したりなど、多大な効果があるのです。なかなか外に出づらい昨今だからこそ、想像力の翼を漫画の世界にはためかせてはいかがですか?
この夏子どもと読むのにピッタリな、大人気シリーズ漫画7つを一挙解説!カルコレ編集部スタッフ自身が実際に我が子と全部読んでみたので、その感想も併せてご紹介します。
1. 手に汗握る展開・切ないストーリーが話題!『東京リベンジャーズ』
まずは、今話題の作品『東京卍リベンジャーズ』からご紹介します。
2021年4月からアニメ公開、7月には北村 匠海・吉沢 亮・山田 裕貴などの若手有名俳優達による実写映画も封切りされ、8月には舞台化も。
人気が沸騰している『東京卍リベンジャーズ』(作・和久井 健)は週刊少年マガジンで連載中、2021年8月現在23巻まで発行されています。
<あらすじ>
2017年。冴えない毎日を送る26歳フリーターの花垣 武道(はながき たけみち)は、中学時代に付き合っていた彼女・橘 日向(たちばな ひなた)が極悪組織“東京卍會”(とうきょうまんじかい)に殺されたことを知る。その翌日、何者かに背中を押されて線路に転落。死を覚悟し人生の黄金期・中学時代を走馬灯のように振り返ったが、目を開けると何故かその12年前にタイムリープしていた!タケミチは恋人を救うため、不良達と関わりながら自分の生き様のリベンジを開始する。
「不良×タイムリープ」がテーマの新感覚漫画。喧嘩や不良が出てくるものの、主人公の成長や仲間との友情・信頼を学ぶことができるので、教育的にも決して悪くない作品と言えるでしょう。作者のキャラクターデザインが神業的で、必ず誰かのファンになってしまいがちなのも特徴の1つです。
アニメの質も映像・音声共に非常に良く、実写映画も原作を損なわずに俳優同士の関わりをうまく反映していて素晴らしい仕上がり。アニメ・実写の後に原作を読むのもアリです。
我が子は当初こそ喧嘩や流血シーンを怖がっていましたが、先が気になる気持ちを我慢できず、ついに最後まで読破。「タケミチがタイムリープできて未来が変わるのがよかった」「どのシーンも全部いい話で泣ける」と呟いていました。
熱く切ない『東京卍リベンジャーズ』で、ハラハラドキドキの感覚を存分に味わって下さい!
2. 王道中の王道!誰でも楽しめる名作『SLUM DUNK』
言わずと知れた名作『SLUM DUNK』。
1990〜1996年に週刊少年ジャンプで連載され、アニメ化・ゲーム化・映画化もされた伝説的バスケットボール漫画で、もはや説明不要の国民的作品です。作者は井上 雄彦、33巻で完結済です。
<あらすじ>
不良高校生だった桜木 花道(さくらぎ はなみち)は、一目惚れした赤木 晴子(あかぎ はるこ)の勧めでバスケ部に入部。破天荒な性格と予想外のプレーで周囲を驚かせるが、熱いチームメイトと共に全国制覇を目指し、徐々にバスケットマンとしても成長していく。
「あきらめたら そこで試合終了だよ」など数々の名言も生み、読んでいることを前提とした会話もなされるほど、非常に有名なこの漫画。
なんと2021年1月7日、突如として新作映画の製作が発表!作者自身のTwitterで公表され、世界中に衝撃が走りました。
懐かしさを抑え切れず、この機会に漫画全巻とアニメを見返してみると…全く古さを感じさせない面白さに驚愕。家族全員でアニソンも歌って笑って、ステイホームの時間を思いっきり楽しめました。
スポーツ好きもそうでない人も、老若男女が満足できる稀少な作品です。最新映画公開の前に内容を確認しておくのも良いかもしれません。読み終えたら、親子でバスケしたくなること間違いなし⁉︎
3. 皆が活躍できるスポーツ漫画『ハイキュー‼︎』で爽やか青春気分に
スポーツ繋がりでご紹介したいのが、週刊少年ジャンプで連載され2020年7月に堂々完結したバレーボール漫画『ハイキュー‼︎』。古舘 春一作、全45巻です。アニメ・映画・舞台・ゲームにもなっています。
<あらすじ>
ふとしたきっかけでバレーボールに魅せられた、小柄な少年・日向 翔陽(ひなた しょうよう)。やっとの思いで出場した、中学最初で最後の公式戦で「コート上の王様」と呼ばれる天才・影山 飛雄(かげやま とびお)に惨敗してしまいます。リベンジを誓って烏野(からすの)高校バレー部の門を叩くも、何とそこには憎き影山の姿が…!?
アニメの影響が大きいのかオリンピックのおかげなのか、我が子の周りでは空前の「ハイキュー‼︎&バレーボールブーム」が起こっています。子どもの友達に勧められて早速親子で読みましたが、確かに王道かつ爽やかな作品です。
スポーツ漫画にありがちなワルっぽさ・他人を蹴落とす描写がほとんど無く、それぞれが努力しながら個性を発揮して勝利を目指す姿勢が新鮮に感じられました。
子ども達は「主役のチームだけでなく、どの高校にも濃いキャラがいて面白い」「地味な奴も活躍できるのがすごい」と言い、夢中になっています。
イマドキのスポーツ漫画、味わってみてはいかがですか?
4. クラスの皆と一致団結したくなる?『暗殺教室』
学校生活は若い頃の象徴だからこそ、誰もが青春を味わえる題材でもあります。『暗殺教室』はタイトルこそ物騒ですが、実際には笑って泣けて考えさせられる良作です。
漫画は週刊少年ジャンプで2012〜2016年まで連載され、アニメ化・ゲーム化・実写映画化されました。松井 優征作、全21巻完結。
<あらすじ>
ある日突然、椚ヶ丘中学の成績・素行不良者を集めた3年E組に、防衛省の人間と謎の生物がやって来た。マッハ20で空を飛び、月の7割を破壊したタコのような生物・殺せんせー(ころせんせー)は「来年3月までに自分を殺せなければ地球を破壊する」と宣言し、E組の担任教師になる。政府は戸惑いつつも、E組の生徒に「謎の生物の暗殺」を依頼。異常な状況ながら、生徒達は殺せんせーの指導によって毎日を楽しみ、前向きな学校生活を送るようになっていく。
タイトルから予想していたよりも、遥かに教育的で深い作品でした。
E組の生徒には、潮田 渚(しおた なぎさ)や赤羽 業(あかばね かるま)を始めとした個性的な面々が揃っています。子どもは生徒達に感情移入して「渚くん達…よくあんなに頑張れたなぁ」と感心し、ママ友は感動のあまり泣いていました。
「先生の役割とは?」「教育的ってどういうことなんだろう?」「学校はどうあるべきものなのか?」など学校教育について考えが深まる漫画でもあるので、教育に興味のある方も是非どうぞ。
5. ボードゲームが流行中 『ヒカルの碁』で知的に囲碁を学んでみる⁈
ここ数年、ボードゲームが人気なのをご存知ですか?体験できるカフェやお店も増加中で、奥が深いため大人から子どもまでハマれます。中でも、古くから日本に伝わる伝統的ボードゲームと言えば…やはり囲碁ではないでしょうか。掲載当時、社会的ブームを巻き起こす程に人気になった囲碁漫画が『ヒカルの碁』です。
週刊少年ジャンプで1999年〜2003年に連載され、アニメ・小説・ゲームにもなりました。原作・ほった ゆみ、漫画・小畑 健、全23巻です。
<あらすじ>
小学6年生の進藤 ヒカルは、祖父の家で見つけた古い碁盤に宿っていた平安時代の天才棋士・藤原 佐為(ふじわらのさい)の霊に取り憑かれてしまう。佐為は無名ながら、江戸時代の天才棋士・本因坊秀策にも取り付き碁を打っていたらしい。佐為の「神の一手を極めたい」という強い願いを受けて、ヒカルは身代わりに碁を打つように。次第に面白さに目覚め、同じ年の塔矢アキラや囲碁に打ち込む人々の影響を受け、いつしか自分でも打ちたいと思うようになる。
この作品、実を言えば囲碁はおろかボードゲームを全くやったことのない人にもオススメ。絵が綺麗で人物・感情の描写も丁寧なので、子どもでも無理なく読み進められます。作品としての評価が高く、「生半可な実写映画なら作ってほしくない」と言われるほど人気の漫画です。
スポーツ同様、人が何かに一生懸命打ち込む姿は魅力的に映るものです。ヒカルが囲碁の腕だけでなく人間的にも成長していく姿を見て、思わず自分ごとのようにのめり込んでしまうでしょう。
我が子も碁石を触ったことすらありませんが、一気読みして物語に入り込み、「囲碁って面白そうだな」とも呟いていました。
どなたにも一度は触れてほしい、稀代の名作です。
6. 乗り遅れるな!映画公開に向け、今からでも読める『呪術廻戦』
2020年頃から人気が絶頂なのは『呪術廻戦』(じゅじゅつかいせん)。アニメ第1期主題歌のEveによる『廻廻奇譚』(かいかいきたん)も話題となりました。週刊少年ジャンプで2018年より連載中で、2021年8月現在16巻まで発行されています。
2021年12月24日には映画『劇場版 呪術廻戦 0』が公開予定で、7月30日には緒方 恵美(おがた めぐみ)さんが重要キャラ・乙骨 憂太(おっこつ ゆうた)の声を担当すると発表されました。
<あらすじ>
人間の負の感情がもたらす「呪い」によって「呪霊」(じゅれい)が生まれ、各地で不審死が発生する日本。常人離れした身体能力を持つ高校生・虎杖 悠仁(いたどり ゆうじ)は、呪術高専1年・伏黒 恵(ふしぐろ めぐみ)と出会う。伏黒は特級呪物「両面宿儺(りょうめんすくな)の指」を探していたが、既に封印が解かれてしまっていた。この指は放っておくと死人が出るほど危険で、呪力を取り込もうと呪霊達が学校に集まってくる。伏黒と現場に向かった虎杖は「オマエは強いから人を助けろ」という祖父の遺言に従って、呪霊と闘う為に一か八かで指を呑み込むが…。
大人気のワケは、バトルの濃さとスピード感。闘う漫画は数多くあれど、ここまで術について深く考えられている作品も少ないのではないでしょうか。
魅せられたのは我が子も例外ではなく「術がすごい」「敵もかっこいい」と何度も言っていました。ストーリーが比較的サクサク進むので、飽きっぽい子どもでも大丈夫。練られた話で敵味方のパワーバランスが上手く設定されており、ストレス無くあっさり読めます。
16巻と巻数も少ない為、忙しい人にもピッタリです。(ただし0巻も発行されていますが…)興味のある方は、映画の前に一通り読んでみてはいかがでしょうか?
7. 完全新作TVアニメ展開中!『SHAMAN KING』で心の強さを鍛える夏に
最後にご紹介するのは『SHAMAN KING』(シャーマンキング)です。
週刊少年ジャンプで1998年31号(1998年7月13日号)から連載、アニメ化・ゲーム化もされ、2004年に打ち切りになるも2008年に完結。2011年にジャンプ改で復活し『シャーマンキングFLOWERS』の連載がスタートしましたが、なんと2014年に雑誌が休刊に。
しかし逆境にめげず集英社から講談社に移籍し、2018年には少年マガジンエッジで『SHAMAN KING 新章プロローグ』が掲載されます。その後新章となる『SHAMAN KING THE SUPER STAR』が開始され、現在も連載中。
2021年4月からは完全新作TVアニメーションが始まり、未だにファンを増やしている作品です。
<あらすじ>
受験勉強に励む中1の小山田 まん太(おやまだ まんた)が夜の墓場で出会った同級生の少年、麻倉 葉(あさくら よう)。彼はなんと、シャーマンの修行をするために単身で出雲から上京したという。600年前の侍の霊・阿弥陀丸(あみだまる)との運命的な出会いを通して、葉は資質を開花させていく。宿命のライバル・道 蓮(たお れん)をはじめ、シャーマンキングを決定する戦い「シャーマンファイト・イン・トーキョー」に参加する様々なライバルたちが登場する。
聞きなれない言葉かもしれませんが、「シャーマン」とは祈祷師・巫女・呪術師などのこと。世界各国の霊や宗教など難しいモチーフを扱ってはいるもののストーリーは比較的単純で面白く、とっつきやすくて子どもにも読みやすくなっています。キリスト教・陰陽道・世界各地の歴史的背景も扱うため、世界史や多様性の勉強にもなります。
登場するキャラクターに魅力も多く、主人公・葉の口癖「なんとかなる」には、何度救われたことか分かりません。子どももその友達も「蓮とホロホロと竜がかっこいい」「面白いから何回でも読める」と言い、何度も読み返していました。
ユルさ・ギャグと戦いシーンのバランスが絶妙で、子どもから大人まで幅広い層が楽しめます。辛い現実から目を背けず、それでいて優しく語りかけるような深さのある作品です。全く知らない方も昔少し読んだだけの方も、この機会に読んでみませんか?
以上、この夏休みに親子で読みたい「人気シリーズ漫画」を7つご紹介しました。気になる漫画はありましたか?
どれも甲乙つけがたい素敵な作品ばかりなので、時間の取りやすい長期休みやステイホーム期間を利用して、是非チャレンジしてみて下さいね!
ライター:カルコレ編集部 sugamari
(引用元・参考資料)
・『東京卍リベンジャーズ』
・『SLUM DUNK』
・『ハイキュー‼』
・『暗殺教室』
・『ヒカルの碁』
・『呪術廻戦』
・『SHAMAN KING』
※登場した氏名は都合上、敬称を省略させていただきました。
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