漫画『ダブル』の不思議な魅力とは? 2022年6月実写ドラマ化の注目作!

異色の本格演劇漫画『ダブル』をご存じでしょうか?

2人の青年が「世界一の役者」を目指す漫画で、2020年には第23回文化庁メディア芸術祭マンガ部門において優秀賞を受賞、2022年6月に実写化も決まっている注目作です。

この記事では、漫画『ダブル』の概要と、その不思議な魅力を紐解いていきます。

『ダブル』はどんな漫画?作品概要

『ダブル』はWebコミック配信サイト「コミプレ」内の「ふらっとヒーローズ」で連載されている漫画です。
単行本は4巻まで販売中です。(2022年3月現在)

主なあらすじや作者についてご紹介します。

あらすじ

役者活動に打ち込む30歳の2人の青年、宝田 多家良(たからだ たから)鴨島 友仁(かもしま ゆうじん)

友仁は多家良の天才的な役者としての才能を見出し、自身も役者として研鑽を積みながら生活能力が著しく低い多家良のマネジメントを続ける日々でした。

ある日芸能事務所の冷田一恵(つめた かずえ)が、多家良の才能を見出しスカウトします。

大きく動き出す多家良の役者生活。2人でひとつの俳優が挫折と成功を繰り返し、葛藤する日常が描かれます。

 

作者

作者は野田 彩子(のだ あやこ)先生です。

2011年に『鮫島さん』で第49回月刊IKKI新人賞・イキマンを受賞し『わたしの宇宙』でデビュー。オリジナルの連載作品は『ダブル』で4作目となります。

他にも『刀剣乱舞』のアンソロジーコミックを手掛けたり、同人誌からスタートした別名義「新井煮干し子」でも多数の作品を発表されている、実力派の漫画家さんです。

第23回文化庁メディア芸術祭マンガ部門にて優秀賞を受賞した『ダブル』がきっかけで2021年は展覧会が開催されるなど、画力の高さにも一目置かれている漫画家さんといえるでしょう。

 

実写ドラマ化決定

『ダブル』は2022年6月、実写ドラマ化が決定しました。

宝田多家良役を千葉 雄大(ちば ゆうだい)さん、鴨島友仁役を永山 絢斗(ながやま けんと)さんが演じるダブル主演です。

製作はWOWOW。
WOWOWプライム、WOWOW 4Kでの放送、WOWOWオンデマンドでの配信が決定しています。

 

 

『ダブル』の世界を盛り上げる主な登場人物

『ダブル』の魅力を押し上げている、個性豊かな登場人物たちを紹介します。

鴨島 友仁(かもしま ゆうじん)

主人公のひとり。30歳の劇団員で、多家良の才能を見出し演劇のイロハを教えた張本人です。
多家良と同じアパートに住み、生活の世話からスケジュール管理など、多家良が芸能事務所にスカウトされるまではマネージャーのように面倒を見ていました。

多家良の台本読み込みをサポートし、ときには代役を買って出るなど、多家良の一番の理解者です。

「多家良を世界一の役者にしたい」という思いを抱えながら、自身も役者を目指して稽古に励んでいます。

 

宝田 多家良(たからだ たから)

主人公のひとり。30歳の劇団員で、天才的な役者の才能を持っています。
一方で生活能力が乏しく、スケジュール管理のみならず食事や洗濯など身の回りのことはすべて友仁に任せっきりです。

台本の暗記も友仁に読んでもらったものを覚える、という変わったスタイル。2人で役柄への理解を深めた上で独特の演技を展開し、周囲を巻き込んでいきます。

演劇への思いは強く、友仁とともに「世界一の役者」を目指します。友仁が思っている以上に友仁のことを頼りにし、尊敬している一面もあり、2人の絆の深さも本作の見どころとなっています。

 

冷田一恵(つめた かずえ)

主人公の2人と同じく30歳の女性。
フラット芸能事務所に所属しており、「多家良を世界に知らしめたい」という思いからスカウトします。

初登場時は表情が乏しく事務的な女性に見えますが、次第に多家良の自由さに振り回されていきます。

 

 

『ダブル』人気の秘密は?!気になる見どころ3つ

『ダブル』が多くの人に支持され、メディア化するほど人気を呼んでいる理由は何でしょうか。

気になる見どころを分析して3つにまとめてみました。

1.リアルな演劇描写

『ダブル』は演劇の世界がメインですが、リアリティのある演劇描写が魅力の1つです。

シェイクスピアやチェーホフといった古典を扱う一方、現代の舞台事情が生々しく描写されています。

作者の野田先生自身も若手俳優の観劇が好きで、そこから聞いた現代の舞台事情や蜷川幸雄さんについての本から得た知識などを、本作の執筆に活かしているそうです。

二次創作をされていた経験から「物語の中の人に惹かれる」と話されていて、演劇という華やかな舞台の裏側やそこにまつわる感情を大切にし、繊細に描かれているのが感じられます。

 

2.臨場感のある絵柄

『ダブル』は見ているこちらが引き込まれるような、臨場感のある絵柄も魅力です。

作者の野田先生は、演劇を漫画で表現するときに、セリフだけではなく絵で魅せる、読者が納得するような絵にする必要がある、というこだわりがあり、登場人物の顔を描くときは特に力を入れているそうです。

  • 多家良と友仁のドタバタしながらも楽しさが伝わってくる生活
  • 演劇に向き合っているときの情熱
  • 冷田一恵を魅了した演技中の多家良
  • スカウトが決まったときの友仁の複雑な表情
  • 初めて撮影の現場に出たときの多家良の動揺

…などなど、登場人物の心情を表すリアルな絵柄は多くの読者を魅了しています。

 

3.主人公2人の絆と葛藤

本作が女性に人気が高い理由のひとつが、主人公2人の絆と葛藤です。

野田先生は別名義「新井煮干し子」でボーイズラブ作品を描いていることもあり、本作『ダブル』も自然と男性2人で完成されている世界になったそうです。

多家良と友仁は2人でひとつ。友仁は多家良の才能を伸ばし世界一にするために全力でサポートし、多家良は多家良で友仁を尊敬・信頼し、依存に近いほど大切に感じています。

しかし多家良が世界一の役者になるために、いつまでも2人で一緒にはいられない。離れたほうがいいと感じつつも一緒にいたい2人
2人の葛藤とそこから起こる行動が、毎回読者の心をハラハラさせ、続きが気になってしまいます。

 

 

今後の展開も目が離せない!『ダブル』実写ドラマは6月から

人気漫画『ダブル』の概要や魅力を紹介しました。

2022年6月から放送・配信スタートする実写ドラマも、実力派俳優の2人がダブル主演することもあり、話題を呼ぶことでしょう。

世界一の役者になるために、理屈屋で現実的な友仁と風変わりな天才・多家良の関係はどう変わっていくのか
今後の展開も要チェックです!


ライター:カルコレ編集部 Saki Yamamoto

参考:
ダブル - 野田彩子 / 第一幕 お気に召すまま - コミプレ
ダブル (漫画) - Wikipedia
Real Sound|『ダブル』野田彩子が語る、演技を漫画で表現する難しさと面白さ 「二次創作をずっとやってきたので、お話の中の人間に惹かれる」

 

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