[カワイイの先駆者]内藤ルネとは⁉生誕90周年!経歴やこれまで制作したキャラクターについて紹介!|愛知県岡崎市とのコラボも

日本で初めて「カワイイ」という文化をもたらしたアーティスト内藤ルネ。

内藤ルネさんによって、女性キャラクターだけではなく、動物や植物も視点を変えるだけで可愛くすることができるのだと多くの国民は気づかされます。

そんな内藤ルネさんもまもなく生誕90周年を迎えます。

そこで今回は、内藤ルネさんの経歴やこれまで制作したキャラクターについて紹介します。

 

内藤ルネのプロフィールとこれまでの経歴

内藤ルネさんは愛知県の岡崎市羽根町に生まれました。

10歳になると、ファッションデザイナー兼イラストレーターの中原 淳一(なかはら じゅんいち)さんが描いた絵に衝撃を受けて、中原 淳一さんに手紙を送るようになります。

19歳になると、中原 淳一さんに呼ばれて上京。

出版社である「ひまわり社」に入社することになります。

そこで10代向けの雑誌「それいゆジュニア」の編集を手伝うことになるのでした。

当時のペンネームは「内藤瑠根」

フランスの映画監督である「ルネ・クレマン」が名前の由来です。

その後も経験を重ねていき、デザイナー・ライターとしてデビュー。

「ジュニアそれいゆ」ではページを受け持つようになり、1964年になると当時人気だった「少女クラブ」(講談社)、「りぼん」(集英社)、「なかよし」(講談社)、「女学生の友」(小学館)などのイラストや付録などの制作に注力するようになります。

初の単行本である「こんにちは!マドモアゼル」を出版しました。

その後、ひまわり社が解散します。

ひまわり社が解散した後はフリーとして活動し、講談社の「なかよし」の付録の制作や小学館から出版されている「少女サンデー」にアイディアを提案するなど、活躍の場を広げていきます。

1967年には東急百貨店にてファッション雑貨などを揃えた「ルネハウス」をオープン。

1971年にはパンダのオリジナルキャラクター「ルネパンダ」を制作したところ、一躍ブームとなりました。

同年には同性愛を綴った「薔薇族」という創刊号も発売し話題を呼びました。

その後も「ルネパンダ展」や、「内藤ルネ美術館」を開館するなど、順風満帆な生活を送っていましたが、詐欺に遭ってしまい、全財産失うという事件も発生します。

それでもこれまでの努力が実り、2002年には東京弥生美術館にて初の回顧展を開くことができたのでした。

反響が凄く、若い世代が特に訪れたため、開館以来の入場者数を記録します。

2005年には、同じ東京弥生美術館にて「内藤ルネ初公開コレクション展—日本の可愛(かわい)いはルネから始まった」が開かれて好評を得ることができました。

また、自身が同性愛者であることも告白しています。

しかし、その2年後の2007年に、急性心不全によって静岡県伊豆市の自宅で74歳にして亡くなるのでした。

内藤ルネさんが亡くなった後も、多くの人から作品を愛する声が後を絶たず、「内藤ルネ展“ロマンティック”よ、永遠に」が全国で巡回展示されることになりました。

その後はマスターライセンサーとして株式会社ルネが設立され、様々な場所において展示会が開催されるなど、現在でも多くのファンから愛されています。

内藤ルネと愛知県岡崎市

冒頭でも述べた通り、内藤ルネさんは愛知県の岡崎市出身です。

そのため、岡崎市では「カワイイに出会える街」をコンセプトに様々なコラボを実施しています。

これまでのコラボについて紹介していきます。

サイクルシェア

岡崎市の特定の場所に内藤ルネさんモデルのサイクルシェアが登場しました。

水色とピンクの2種類あり、ルネパンダとルネガールがデザインされています。

15分50円から乗れるのでオススメです!

参考:https://okazaki-kanko.jp/feature/travel-tool/cycling

 

巨大看板

東岡崎駅北口のロータリーにルネパンダが描かれている巨大看板が設置されました。

非常に目立つので、是非一度拝見してみてください。

参考:https://okazaki-kanko.jp/feature/rune/top

 

マンホール蓋/カード

道の駅「藤川宿」と「東岡崎駅」の近くにルネ仕様のマンホール蓋が設置されています。

また、マンホールカードも配布されています。

一般的なマンホールと違って紫色とピンク色でペイントされているので、マンホール好きの方は一度訪れてみましょう。

参考:https://okazaki-kanko.jp/news/5394

フォトスポット

奥殿陣屋と道の駅「藤川宿」では、内藤ルネさんのイラストを用いたフォトスポットが設置されています。

記念に一枚写真を撮ると旅の思い出になります。

また、オリジナルグッズも販売されているので、気になる商品があれば購入してみましょう。

参考:https://okazaki-kanko.jp/okutono-jinya/program/3075

 

乗り物ラッピング

南公園遊園地では観覧車やメリーゴーランドに内藤ルネ仕様のラッピングが施されています。

観覧車の中もラッピングがされているので、内藤ルネの世界観を楽しむことができます。

参考:https://okazaki-kanko.jp/minami-park/program/3073

内藤ルネが作成したキャラクター一覧

内藤ルネさんが作成したキャラクターを紹介していきます。

参考:https://www.naitou-rune.jp/works/

 

ルネガール 

ルネガールは、内藤ルネさんが初めてアーティストデビューした雑誌「ジュニアそれいゆ」の表紙を飾ったキャラクターです。

ボリュームのある髪の毛と大きな瞳、長いまつ毛が特徴的です。

日本人ではなく、海外の女性をイメージしているような見た目から10代の若者を中心に熱狂的な支持がありました。

内藤ルネさんは当時から海外の映画や音楽などを好んでおり、海外の女性雑誌である「アメリカン・ヴォーグ」や「フレンチ・ヴォーグ」、「ハ―パース・バザー」を参考に制作されました。

 

モードガール

モードガールはルネガールと異なり、白黒のデザインを基調としています。

ルネガールと違って、全身が描かれており、手足などは細くすらっとしています。

花束や帽子、などのファッションアイテムも身に纏って、モードガールをキッカケにお洒落に目覚めた人も少なくありません。



ミステリアスガール 

ミステリアスガールは髪が非常に長く、モードガールやルネガールとは一味違った雰囲気を醸し出しています。

目まぐるしい時代の流れについていけず、置き去りにしてしまった大切なものを取り戻しにいきたいという内藤ルネさんの思いから誕生した作品なのです。

 

寂しそうで不思議な感じを漂わせ、表情から気持ちを読み取ることができません。

不思議であるが故に時間を気にせずみていられる、そんな魅力があります。



ルネパンダ 

ルネパンダは、内藤ルネさんがロンドンを訪れた際に動物園にいたパンダの可愛さから制作されたキャラクターです。

ちょうど上野動物園にパンダが来日する前に制作されたので、当時は話題を呼び、日本で初めてのパンダキャラクターとして国民から認知されるようになりました。

表情豊かで愛くるしい姿が万人に受け入れられ、ルネパンダから内藤ルネさんの存在を知った人も少なくありません。

 

フルーツ&ベジタブル 

フルーツ&ベジタブルは、果物でも可愛くなるということを国民に伝えた作品です。

フルーツ&ベジタブルによって、サンリオはイチゴ柄を使った商品の開発を進めることにしました。

その後、イチゴ柄以外にも様々な果物や野菜の図柄が採用され、一気に認知されるようになりました。

内藤ルネさん曰く、「西洋では昔からトマトのことを愛のリンゴと呼んでいます。LOVEという言葉がまさにぴったり。そしてトマトはなにかポップなかたちです。」と語っています。

 

フラワー 

フラワーは、アネモネやひまわり、コスモスなど数多くの種類をこれまでに制作しています。

本来の花の色をあえて使用しないことによって、みている人の心に刺激を与えます。

 

アニマル 

アニマルは、パンダ以外にも猫や犬、猿・ネズミ、鳥など多くの種類の動物を制作しています。

1つ1つの作品が非常にコミカルに描かれており、動物の特徴をしっかりと捉えられています。

 

シャルマントリオシリーズ 

シャルマントリオシリーズは、「パリのおまわりさん」、「バッキンガムの近衛兵さん」「フランスの水兵さん」に加えて、「キャプテン・キッド」が揃ったシリーズのことです。

まつ毛が非常に長く、伏せ目となっているのですが、それぞれ帽子を被っており非常に愛らしい姿をしています。

後にロンドンやパリでもシャルマントリオシリーズのコピー商品が話題となりました。

 

フェアリーランドシリーズ 

フェアリーランドシリーズは、おとぎ話などに登場するキャラクターをモチーフとした作品です。

天使や赤ずきんちゃん、人魚などがいます。

幸せそうな笑みを浮かべており、食器のデザインにも起用されました。


ラブリーキャラクター 

ラブリーキャラクターは、アメリカンフットボール姿の少年やゴルフ姿の少年など多くの姿をしているキャラクターが人気です。

種類も豊富で非常に人気のシリーズです。

ゴシック&ロリータ 

ゴシック&ロリータは、ラブリーキャラクターなどとは異なり、独特な世界観があります。

ミステリアスガールに似ている作画で、一人一人の表情からどんな心境なのか読み取ることが難しく、不思議な感情に浸ることができます。

 

ルネ・ボーイズ

ルネ・ボーイズは同性愛を綴った「薔薇族」の表紙として描かれていたキャラクターです。

お祭り姿のような格好をしており、爽やかな青年です。



内藤ルネの魅力

内藤ルネさんの魅力は”万人がカワイイと思えるデザイン性”です。

内藤ルネさんはカワイイの先駆者としてこれまでにルネガールやルネパンダなどのオリジナルキャラクターを制作してきましたが、10代の若者からはもちろん、30〜50代の女性にまで愛されてきました。

本人曰く、「14、15歳の少女から70を越した少女まで、いつでも心にみずみずしさを残した女性のための、いつの間にかしーんと心に残っていくような雑誌をつくろう」と語っており、見事に体現されていると感じました。

個性があり、惹き込まれる作品だからこそ、現在でも内藤ルネさんの作品が語り継がれているのです。

内藤ルネの最新情報(2021年11月末時点)

最近では、東京シティビューで開催している「サンリオ展 ニッポンのカワイイ文化60年史」にてルネパンダの陶器が出展されています。

2022年の1月10日まで開催しているので、気になる人は足を運んでみましょう。

また、ガシャポンにて「内藤ルネ おでかけトランクコレクション」が発売されました。

細部まで作り込まれているので、非常に可愛らしいデザインなので、気になる方は探してみてください。

最新情報を見逃したくない人はTwitterをフォローしましょう。

内藤ルネの公式Twitter

まとめ

今回は内藤ルネさんの経歴やこれまで制作したキャラクターについて紹介しました。

内藤ルネさんの活躍があるからこそ、現在も可愛らしいキャラクターが作られているとま言っても過言ではありません。

まもなく生誕90周年を迎えるので、内藤ルネさんの展示会などが開催された時には一度足を運んでみてはいかがでしょうか。

 

ライター:カルコレ編集部 shoji suzuki

 

<参考資料>

内藤ルネ

wiki|内藤ルネ

Twitter|内藤ルネ

岡崎お出かけナビ