女子高生キャンパーのスローライフ作品『ゆるキャン△』のあらすじや登場人物、人気の秘密を大公開!
『ゆるキャン△』は、キャンプ好きの女子高校生たちが実際にあるキャンプ場や観光地に出向き、スローライフを楽しむ作品。
原作は漫画ですが、2018年の1月にアニメ化され、キャンプブームの火付け役にもなりました。
アニメの2期は2021年1月に放送され、同時期に俳優の福原遥や大原優乃をメインキャストに迎え、実写ドラマ化もされています。
そこで本記事では、異例のヒットを果たした『ゆるキャン△』の魅力やあらすじを徹底解説。
アニメ好きからだけでなく、キャンパーや若い女性からも愛されている『ゆるキャン△』の魅力に迫っていきましょう。
『ゆるキャン△』ってどんなストーリー?
『ゆるキャン△』はひとことで言うと、女子高生たちがキャンプを通してマイペースにスローライフを楽しんでいく物語。
物語の中では、登場人物同士のイチャイチャした“ふれあい”や、キャンプの基本を紹介した真面目なシーンまで、幅広く取り上げられています。
ここではより詳しく、『ゆるキャン△』のあらすじを紹介していきます。
『ゆるキャン△』のあらすじ
『ゆるキャン△』の舞台になっているのは山梨県周辺。
1人でまったりキャンプをするのが趣味の志摩リン(しま りん)を主人公とした視点と、登場人物たちが通う高校の「野外活動サークル」のメンバーたちがメインとなった視点、どちらの物語も並行して進んでいきます。
漫画・アニメともに第1話は、静岡から引っ越してきたばかりの各務原なでしこ(かがみはら なでしこ)とソロキャン中のリンが出会うシーンが描かれています。
リンはミニベロにキャンプ用品を乗せ込み、本栖湖にある「浩庵キャンプ場」でソロキャンを楽しむことに。
リンは極寒の中、トイレ前のベンチで寝ているなでしこを発見。
「あれは確実にカゼ引くな…」と思っていたところ、陽が落ちて気温が下がってきた頃に、お昼寝から冷めたなでしこが泣きながら登場します。
リンは「千円札になっている富士山を見にきた」というなでしこに、熱々のカレー麺をご馳走。
なでしこの姉が迎えにくるまでの間、一緒に富士山を眺める…というまったりとした1話が描かれています。
アニメ、漫画ともに1つ1つの動作が細かく描かれており、物語が進んでも大きな事件や出来事が起こることはありません。
主人公は女子高生たちですが、あくまでもスローライフやキャンプを重視した構成となっているため、アニメ好き以外からも高く評価されています。
『ゆるキャン△』の登場人物・主要キャラクター
『ゆるキャン△』では、リンやなでしこを取り巻く個性豊かなメンバーが登場します。
ここではアニメ、漫画ともに主要となるキャラクターを詳しく紹介していきましょう。
志摩リン(しま りん)
10月1日生まれのリンは、祖父の影響からソロキャンプをこよなく愛している女子高生。
本編ではなでしこ視点に加え、リンの視点も登場するため、ダブル主人公として人気のあるキャラクターです。
リンのこだわりは、人が少なく、より静かに1人の時間が過ごせる“オフシーズン”にキャンプをすること。
そのため冬場の寒い時期だけにキャンプをしており、テントを張り終わってからは読書に勤しんでいます。
ちなみに作中では「超古代文明Xの謎」「とくがわまいぞうきんナゾ」といった本を読んでおり、本編では語られないリンの趣向が伺えます。
基本的に単独行動を好むリンはなでしこが入っている「野外活動サークル」には所属していませんが、なでしこと知り合ってからちょっぴりみんなで楽しむキャンプにも興味を持ったよう。
単行本1巻では、突如合流したなでしこと坦々餃子鍋を楽しむ様子が描かれていますよ。
各務原なでしこ(かがみはら なでしこ)
3月4日生まれのなでしこは、リンと浩庵キャンプ場で出会ってからキャンプの魅力に気づいた女子高生。
キャンプ場ではお互い連絡先を交換して別れますが、奇跡的にリンと同じ高校に通っていたため、高校の同級生として学校生活にも登場します。
クールなリンとは反対に、なでしこは明るくて天真爛漫なキャラクター。
なんでも信じてしまう純粋無垢な一面もあるため、リンからラーメンを1,500円で売りつけられそうになっていました。
キャンプに興味を持ったなでしこは、転校してすぐに「野外活動サークル」通称・野クルに入部。
あおいや千明とともにキャンプの基礎を学んでいきます。
犬山あおい(いぬやま あおい)
岐阜出身のあおいは、関西なまりで話すおっとり系のキャラクター。
クリーム色の髪の毛や犬歯のような八重歯、太眉など、外見が犬に似ているため、千明からは「イヌ子」と呼ばれています。
野クルのメンバーは天真爛漫のなでしこと、猪突猛進な千明とあおいの3人。
あおいは、楽しいことに一直線な2人をまとめる陰のリーダーとしてメンバーから慕われています。
ストーリーが進むにつれ、リンと野クルメンバー、野クルメンバーと斉藤さんといったイレギュラーな組み合わせが見られます。
その際にあおいはグループや個人同士の潤滑油として場を丸く収め、お互いが嫌な思いをしないように配慮してくれます。
例えばリンはテンションが高い千明のことが少し苦手なようですが、あおいが間に入ることで2人が一緒に行動することもありました。
大垣千明(おおがき ちあき)
千明は、中学の同級生であるあおいとともに野クルを立ち上げたメンバー。
黒縁メガネで物事をハッキリ言うサバサバとしたキャラクターです。
物語の中では、キャンプの場所選びや道具選びを率先して行い、場を楽しい雰囲気にさせることが得意です。
よくなでしこと楽しいことに一目散になってしまい、あおいにつっこまれています。
斉藤恵那(さいとう えな)
斉藤さんはリンの友人で、よくキャンプ中のリンと連絡を取り合っています。
野クルのメンバーではないのですが、たまに顔を出して野クルの活動を眺めたり興味を示したりしています。
マイペースでおっとりしていますが、人付き合いが苦手なリンにさりげなくアドバイスをすることも。
リンに飼い犬の「ちくわ」の写真を送ったり、「今日はどこに行ってるの?」とメッセージを送ったりするスマホのやりとりも『ゆるキャン△』の見どころです。
『ゆるキャン』の勢いが止まらない!アニメ&実写化を実現させた人気の理由とは
『ゆるキャン△』は、漫画原作にしては珍しいアニメ化&実写化を成功させている作品です。
アニメ化で一気に話題となり、実写化まで勢い止まらず走り抜けている秘密や同作の魅力について紹介していきます。
言葉で表せない深いテーマに共感!
同作は女子高生たちが主人公となっていますが、あくまでメインはキャンプやスローライフ。
女子高生のかわいらしさを全面に出した“萌えアニメ”と位置付けることなく、言葉では語れない1人1人の人間模様や性格、ゆっくり流れる時間の尊さを丁寧に描いています。
そのため闇雲にアニメ好きに媚びているわけではない、自然体のスローライフが描かれた作品となっており、アニメ好き以外からも高い評価を得ています。
また、女子高生という時期をテーマの1つにすることで、青春の有限性も感じられます。
物語の途中からはなりゆきで野クルの顧問になった鳥羽先生も登場し、女子高生たちを傍目にお酒を楽しむ姿も描かれます。
お酒が飲めるか飲めないか、車が運転できるかできないか、1人で行動しているかグループで行動しているかなど、鳥羽先生と女子高生たちの対比も見どころの1つです。
実在するキャンプ場がモチーフになっている!
『ゆるキャン△』では、1話に登場する「浩庵キャンプ場」の他に、静岡県富士宮市にある「ふもとっぱら」や四尾連湖にある「水明荘」など、実際にあるキャンプ場や観光地がモデルになっています。
アニメで放送されたシーンや、漫画で描かれているシーンは、実際に現地に出向いて写真を撮ってみるとそっくりなことが分かるでしょう。
リンやなでしこが訪れたキャンプ場で同じようにキャンプを楽しめることや、“聖地巡り”がしやすいことも人気の秘密と言えるでしょう。
また、施設や景色だけでなく、作中では現実世界で流行ったものや馴染みのある小ネタが盛り込まれています。
例えば3話で、リンと斉藤さんがスマホでやりとりするシーンでは、斉藤さんが「貴様のいるキャンプ場に熊とトラとチワワ100匹を放った」とリンに冗談をふっかけます。
対してリンは「うわなにをするくぁwせdrfgtyふじこlp」「死んじまったじゃねーか バカヤロウ」と返信。
ネットスラングとして流行った「くぁwせdrfgtyふじこlp」を絶妙に起用し、多くの人の心を掴みました。
アニメ&漫画ならではの飯テロに心を奪われる!
ストーリーが進むごとに登場頻度が高くなるのは、リンやなでしこが作るキャンプ飯の数々。
リンは当初キャンプ飯に興味がなかったようですが、なでしこに坦々餃子鍋を作ってもらったことで、キャンプ飯の美味しさに気づきます。
「スープパスタ」や「トマトすき焼き」など、回を追うごとにクオリティが高くなる出来立てのキャンプ飯からは目が離せません。
リンや野クルのメンバーたちが幸せそうな表情で食レポしてくれるため、見ているだけでほっこりとした気持ちになりますよ。
日々の喧騒を忘れたい方にオススメ!
言動1つ1つを丁寧かつ、忠実に描いている『ゆるキャン△』。
現実世界にあるキャンプ場や観光地をモチーフとしていますが、決して現実味が強すぎるわけでなく、『ゆるキャン△』が醸し出すスローな時間軸に引き込まれていく魅力があります。
女子高生たちの他愛もない会話に癒されたい方はもちろんですが、楽しくキャンプについて学びたい方や、心の休息地となる作品を探している方にもおすすめです。
アニメ化、実写化に加え、2022年初夏にはアニメ映画化も発表されたので、より『ゆるキャン△』ブームが加速するのではないでしょうか。
ライター:カルコレ編集部 彅野アン
<参考>
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