『東京タラレバ娘』を担当!カリスマ編集者・助宗佑美(すけむね ゆみ)さんとは? セブンルールや家族との関係も解説

助宗佑美(すけむね ゆみ)さんは、講談社に勤務する漫画編集者です。

『東京タラレバ娘』『カカフカカ』など担当作品を次々ヒットさせ、少女漫画界の第一線で活躍し続けています。また仕事術や人柄にも注目が集まり、テレビ番組「セブンルール」や「ヒミツの昼顔」にも出演されました。

この記事では、助宗佑美さんのプロフィールや担当作品、家族との関係などを詳しく紹介していきます。

 

助宗佑美(すけむね ゆみ)さんとは?

まずは、プロフィールと経歴から、助宗佑美さんの基本情報をチェックしましょう!

助宗佑美さんのプロフィール

  • 生年月日: 1983年
  • 出身地: 静岡県
  • 最終学歴: 明治学院大学芸術学部
  • Twitterアカウント: @nemumiyu

入社以来ずっと、講談社の少女漫画誌「Kiss」の編集部に所属している助宗佑美さん。「Kiss」の漫画編集者として多くの作品を担当する傍ら、漫画アプリ「Palcy(パルシィ)」の編集長としても活躍中です。

このほか、雑誌のインタビューやテレビの取材などにも積極的に応じられています。なおプライベートでは2011年に結婚され、旦那様・息子さんの3人家族です。

 

助宗佑美さんの経歴

助宗佑美さんは、幼いころから少女漫画が大好きだったそう。「自分の好きな分野に関わる仕事がしたい」と出版業界への就職を希望し、大学を卒業して講談社に入社します。

入社後は「Kiss」の編集部に配属され、少女漫画ファンとして・そして漫画編集者として真摯に作品に向き合い、次々と担当作品をヒットさせます。能力の高さが認められ、2019年2月からは「Palcy」の編集長に就任しました。

これまで50名以上もの漫画家を担当したと言われ、現在もベテランから若手まで常時20名近くの漫画家を担当しています。

 

 

助宗佑美さんが担当した代表作品

ここでは、助宗佑美さんが担当してヒットした作品を簡単にご紹介します!

『東京タラレバ娘』

東村アキコ(ひがしむら アキコ)先生によって2014年から2017年まで連載された『東京タラレバ娘』。3人の30代独身女性が、悩みながらも幸せを掴もうと奮闘する物語です。

当時、東村先生は別作品『海月姫(くらげひめ)』を執筆中でしたが、本作の構想が浮かんだため「掛け持ちで新連載をしたい」と助宗佑美さんに相談しました。

東村先生は「海月姫に集中してください」と言われ断られると予想していましたが、助宗さんは「面白そうだから両方やりましょう!」と即決で快諾したと言います。助宗佑美さんの決断力の高さが垣間見えるエピソードですよね!

 

『カカフカカ』

石田拓実(いしだ たくみ)先生によって、2013年から2021年まで連載された『カカフカカ』。引っ越し先のシェアハウスで元カレと再会した主人公の物語です。

助宗佑美さんは、東村アキコ先生の紹介を通じて石田先生と出会い、すぐに石田先生の才能に惚れ込んだといいます。当時石田先生は他社を中心に作品発表している作家でしたが、助宗佑美さんは数年にわたって「Kissで作品を描いてほしい」と口説きました。

そうして誕生した作品が『カカフカカ』です。

 

『コミンカビヨリ』

高須賀由枝(たかすか ゆえ)先生によって、2011年から2020年まで連載された『コミンカビヨリ』。田舎の古民家を舞台に仕事を頑張るアラサー女子の恋愛模様を描いた物語です。

本作連載中に高須賀先生は他作品の連載も抱えており、作業中に頭が混乱することも多かったのだとか。そんな時は助宗さんと綿密に打ち合わせをして、頭の中の世界観を切り替えていたそうです。

 

 

助宗佑美さんの仕事術

漫画家たちからだけでなく漫画ファンからも「カリスマ」「ヒットメイカー」と評されている助宗佑美さん。

ここでは、助宗さんの人柄や仕事術から、ヒット作品を生み出し続けられる理由を探ります。

自分のコンプレックスを武器にする

学生時代、助宗佑美さんは自分に個性がないことや一つの物事に集中できないことをコンプレックスに感じていました。しかし漫画編集者になってからは、それらのコンプレックスが武器になることを知ります。

漫画編集者は作家の個性を受け止める存在のため、自分が個性を出すことよりも作家の個性に合わせて動くことが大切です。また、一人で複数の作家を担当するため、一つの物事だけに集中していてはいけません。

この事実に気づいてから助宗佑美さんは「個性がなくてもやるべき仕事はある」「個性がないのは悪いことではない」と思えるようになり、コンプレックスが解消されたと言います。

今は、自分に個性がないからこそ担当漫画家に合わせて打ち合わせの対応方法や時間を変えているそうです。コンプレックスを味方につけ柔軟な対応力を発揮することも、助宗佑美さんが多くの漫画家から支持される理由でしょう。

 

男の友人は作らない!?

2018年、助宗佑美さんはテレビ番組「セブンルール」に出演し、以下7つのマイルールを掲げました。

  1.  男の友人は作らない
  2.  メール・LINEは即レス
  3.  何時に帰っても朝7時に起きる
  4.  財布のヒモは握らない
  5.  服は夫に選んでもらう
  6.  担当漫画家の人生プランを考える
  7.  個性はなくても良しとする

特に最初のルール「男の友人は作らない」には多くの視聴者が驚かされましたが、実はこれも担当作品をより良くするための助宗さんなりの工夫。男友達をたくさん作ってしまうと「男性のリアル」な一面にも多く触れることになります。

ですが、少女漫画の世界において必要なのは「リアルすぎる男性像」ではなく「読者の想像力を刺激しきゅんとさせる男性像」

リアルな男性像を知りすぎると自分の妄想力も働きにくくなり作品アドバイスにも影響が出るため、助宗佑美さんは夫以外に親しい男性を作らないようにしているのだそうです。

仕事のためとはいえ誰もがやろうとしてできることではなく、助宗さんがどれだけ少女漫画を愛しているかが伝わってきますね。

仕事は効率重視

かつては「自分が納得するまで」仕事をこなし、遅くまで働くことも多かったという助宗佑美さん。ですが今は仕事の効率やスピードを重要視し、毎日19時ごろには退社するようにしているそうです。

現在の助宗佑美さんは編集長でもあるため、編集部員たちは気を使って「助宗佑美さんが帰らないなら自分も…」と遅くまで仕事を続けようとすることがあるのだとか。

しかし、助宗佑美さんは自分の部に「先輩が残っているから帰れない」という風潮を持ち込みたくないと考えているため、自ら率先して早く帰るようにしているそうです。

このように、担当漫画家たちだけでなく一緒に働く編集部員のことまで気にかけられる点が、助宗佑美さんが多くの人から「敏腕編集者」といわれる理由ですね!

 

 

助宗佑美さんと家族の関係

多くの担当漫画家を抱え多忙を極めつつも、家族とも良好な関係を築いている助宗佑美さん。

ここでは夫との関係や、助宗佑美さん流「仲良し家族でいるコツ」を紹介します。

助宗佑美さんの夫は専業主夫

助宗佑美さんの夫・謙一郎さんは明治学院大学時代の同級生

しかし大学時代から交際していたわけではなく、在学中は「ただの友達」という距離感だったそうです。大学卒業後も変わらず交流を続けるうちに少しずつ距離感が縮まり、2010年ごろから交際をスタートさせました。

助宗佑美さんは結婚や出産に対する願望をほとんど持っていなかったそうですが、2人の間に子供ができたことで事態は一変。結婚する話が現実的となり、助宗佑美さんと謙一郎さんは今後の夫婦のあり方について話し合うことにしました。

子供を持ちつつ漫画編集の仕事を続けていくことに助宗佑美さんは不安を感じていたそうですが、謙一郎さんから「自分が専業主夫になる」と提案され出産を決意

現在、助宗佑美さんと謙一郎さんは「妻が外で働き、夫が家事を担う」という2人にとってちょうどいいバランスのライフスタイルを確立されています。

毎朝7時からが家族の時間

助宗佑美さんのセブンルールの中にあった「何時に帰っても朝7時に起きる」というルール。このルールは、家族3人で一緒に過ごす時間を確保するための工夫です。

基本は早めの退社を心掛けていますが、どうしても帰宅が遅くなる日もあるのが漫画編集者という仕事。そのため、助宗佑美さんのお家では朝7時からを「家族団らんの時間」としています。

家族そろって朝食を食べ、息子さんが学校に行くまでの時間を共有することで、助宗佑美さんは多忙な仕事と良好な家族関係を両立させているのです。

息子さんにとっては友達の家庭と違うところも多いかもしれませんが、生まれたときからずっと同じスタイルなので「そういうものなのかな」と受け入れてくれているそう。

また、登校する息子さんを見送った後は、謙一郎さんとまったりお茶の時間を楽しむこともあるそうで、夫婦水入らずの時間もしっかり確保されています。

 

 

まとめ

少女漫画界の有名編集者・助宗佑美さんについて紹介しました。

自身も漫画好きだからこそ熱い情熱を持ち、女性なら思わず「きゅん!」とする作品を世に送り出してくれる助宗さん。

かつては「個性がない」と自分にコンプレックスを持っていたそうですが、そのコンプレックスさえ武器にして活躍する姿は、さながら少女漫画のヒロインのようです。

世間の常識にとらわれない柔軟な考え方で、仕事と家庭を両立させているところも素敵ですよね!


漫画編集の仕事をする際、助宗さんは「どんな言葉・作品なら読者に届くのか」を重要視しているといいます。
読み手のことを一番に考え作品展開してくれる助宗佑美さんが、今後どのような作品を届けてくれるのか楽しみです。

 

ライター:カルコレ編集部 ごとうゆき

<参考>
夫婦像の常識をアップデート。講談社のカリスマ編集者と夫、その斬新なライフスタイルとは?[前編]#ふたりのはなし | MASHING UP
我々が胸キュン漫画にハマる理由とは?少女漫画アプリPalcy編集長に聞いてみた! | Lidea(リディア) by LION
マンガアプリの編集長仕事で大切にしている「想像力」の育て方 | HAMIDEL

 

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