アニメ界の巨匠・幾原邦彦(いくはらくにひこ)監督とは!?「輪るピングドラム」など、これまでの作品や経歴、カヲルくんのモデルエピソードなど徹底紹介!
「少女革命ウテナ」や「輪るピングドラム」など、様々な大ヒット作品を手掛けてきた幾原邦彦監督。
様々な功績を残したことから、アニメ界を牽引した人物と言っても過言ではありません。
そこで今回はアニメ界の巨匠・幾原邦彦監督のこれまでの作品や経歴、新世紀エヴァンゲリオンで渚カヲルくんのモデルになったエピソードについて紹介していきます。
幾原邦彦監督のプロフィール
本名
幾原邦彦(いくはら くにひこ)
年齢
56歳(2021年時点)
生年月日
1964年12月21日
出身地
大阪府
血液型
A型
幾原邦彦監督のご経歴・携わった作品など
幾原邦彦監督は母子家庭で育ち、幼い頃から「早く大人になって、早くそこから抜け出したかった」と語っています。
周りとのギャップを感じて同級生を軽蔑していた部分もありました。
プラモデル作りと絵を描くのが得意で同級生からもモテていました。
学生時代には剣道部に所属していましたが、当時の性格は暗かったと話しています。
その後、1985年に京都芸術短期大学(現・京都芸術大学)を卒業します。
当時はグラフィックデザイナーをしたいと憧れてバイトで仕事をしていましたが、個性のぶつかり合いが毎日のように行われており、怖くなって諦めてしまいます。
次に、「簡単でラクそう」という理由でアニメの世界に飛び込みます。
東映動画(現在の東映アニメーション)の研修生試験にて、遊び半分の気持ちで受けたところ、見事合格します。
1990年 には「もーれつア太郎(1990年版)」第18話「王子と玉子どちらがえらいのココロ!?」で初めて演出を務めます。
それ以降、「美少女戦士セーラームーンシリーズ」のシリーズディレクター等を任されます。
1993年 には「劇場版美少女戦士セーラームーンR」で、初めて劇場用作品を手掛けることとなりました。
1996年には東映動画を退社し、「少女革命ウテナ」の企画や制作をおこなう「ビーパパス」というクリエイターグループを結成して個人事務所も設立します。
1977年には「少女革命ウテナ」の監督を務め、「アニメーション神戸」にて神戸賞を受賞することとなりました。
2001年には文化庁派遣芸術家在外研修員として1年間アメリカに派遣されます。
5年後の2006年には、「ノケモノと花嫁」の企画や制作をおこなう「クリエーターズ・モイ」というクリエイターグループを結成し、「KERA」というファッション誌にて連載をスタートさせます。
2007年にはフジテレビの「のだめカンタービレ」のOP映像の演出をに携わりました。
その後、文化庁メディア芸術祭の審査委員を2009年までおこない、2011年には「輪るピングドラム」の監督を務めます。
2015年にはテレビアニメ「ユリ熊嵐」の監督を務めて、4年後の2019年にはテレビアニメ「さらざんまい」の監督を務めるのでした。
幾原邦彦監督は「作品に興味を持ってもらう為に制作する側に注目されるようにするのは不必要な方法ではない」というポリシーがあり、表舞台に出る際には前髪を金髪に染めて、派手な服装で登場することが多いです。
そのため、同じ業界の人からは「アニメ界の小室哲哉」と呼ばれることも度々あったそうです。
自分の人生の中で影響を受けた監督と聞かれると、「あしたのジョー」などを手掛けてきた出崎統(でざきおさむ)監督を挙げています。
逆に、幾原邦彦監督によって有名になった人もおり、「交響詩篇エウレカセブン」、「コードギアス」の脚本を制作している大河内一楼さんや、「時をかける少女」、「サマウォーズ」などを手掛けている細田守さんは、幾原さんの影響で才能が開花したと言われています。
また、ファンからは「イクニ」という愛称で呼ばれており、アニメ業界の人以外からも親しまれている人物であることがわかります。
過去の作品一覧と簡単なあらすじ
次に幾原監督が手掛けた過去の作品と簡単なあらすじを紹介します。
「美少女戦士セーラームーン」
ドジで泣き虫な女の子である月野うさぎ(つきのうさぎ)の前に三日月マークの黒猫・ルナが突如現れて平和を守る選ばれたセーラー戦士であることを告げられます。
渡された変身ブローチを使ってセーラームーンに変身することで、仲間のセーラー戦士と共に、地球を支配しようとする敵を次々と倒していくという物語です。
「少女革命ウテナ」
小さい頃に助けてもらった王子様に憧れて、王子様のようになりたいと願う天上ウテナ(てんじょうウテナ)は入学した学校で姫宮アンシー(ひめみやアンシー)という少女に出会います。
アンシーは「薔薇の花嫁」と呼ばれていて、バトルに勝利した暁には「世界を革命する力」が与えられることを知ります。
「薔薇の花嫁」をかけて戦い続けるメンバーたちは「薔薇の刻印」と呼ばれる指輪を持っているのでした。
その指輪は小さい頃に助けてもらった王子様の指輪と一緒だったため、ウテナもそのバトルに巻き込まれていくというのがあらすじです。
「輪るピングドラム」
兄弟の高倉冠葉(たかくら かんば)と高倉晶馬(たかくらしょうま)の妹の陽毬(ひまり)は3人で暮らしていました。
陽毬は病気によって余命があとわずかとなっており、冠葉と晶馬は昔から思い出の場所であった水族館へと陽毬を連れていきます。
しかし、陽毬は途中で倒れてしまい、そのまま病院で息を引き取ってしまうのでした。
一瞬の出来事で悲しみに明け暮れる二人でしたが、目の前で突然、陽毬が水族館で買ったペンギンの帽子を被った姿で、「生存戦略!」の掛け声で生き返ったのです。
状況が飲み込めない二人でしたが、ペンギンの帽子を被っている間のみ、「プリンセス・オブ・ザ・クリスタル」という陽毬と別の人格が現れるのでした。
そしてプリンセスは冠葉と晶馬に陽毬を助けるのを条件に、ピングドラムを探すことを命じます。
ピングドラムとは何かを知らない二人でしたが、陽毬を助けるために探すことを決意し、物語は始まるのでした。
「ユリ熊嵐」
宇宙のかなたで「小惑星クマリア」が爆発しました。
クマリアが地球に降り注ぐと、地球上の熊が一斉に人間に襲いかかるのでした。
いきなりの襲撃に人間は対抗するのですが、一向に終わらない戦いであると悟り、大きな壁を築き上げて、熊に襲われないようにするのでした。
嵐が丘学園の生徒である椿輝紅羽(つばき くれは)と 泉乃純花(いずみの すみか)は2人きりで花壇に咲いた「百合の花」を見つめていました。
すると、突如「クマ警報」が鳴り響き熊が人の世界に侵入したと報告されます。
その熊はどうやって侵入したのか、人間の世界は平和を取り戻せるのか...というのがあらすじです。
「さらざんまい」
東京の浅草で中学2年生の矢逆 一稀(やさか かずき)、久慈 悠(くじ とおい)、陣内 燕太(じんない えんた)は突然現れたカッパ型生命体の”ケッピ”と出会いますが、カエルと間違えてしまったことで怒りを買ってしまい、尻子玉を奪われて強制的にカッパに変身させられてしまいます。「元の姿に戻りたければ“ある方法”でつながり、ゾンビの尻子玉を持ってこい」と言われ、3人はゾンビの尻子玉を探して人間に戻ることができるのか...というのがあらすじです。
2021年に放送10周年を迎えた「輪るピングドラム」について
幾原邦彦監督は現在、2011年に放送開始された「輪るピングドラム」の10周年記念ということで、「10周年記念プロジェクト」を開始しており、劇場版の制作に携わっています。
劇場版のタイトルは「Re:cycle of the PENGUINDRUM」。
アニメで公開された24話にプラスで完全新作が加わって制作されるとのことです。
また、10周年記念プロジェクトの一環として「うぶごえ」というクラウドファンディングサイトで資金を募ったところ、開始してわずか150秒で目標金額の1000万円を達成するという偉業を成し遂げました。
最終的には最終的には5408人が協力し、約1億500万円も集まったとのことで、人気の高さが伺えます。
逐一、情報が更新されるので、気になる方は是非チェックしてみてください。
輪るピングドラム10周年特設サイト:https://penguindrum10th.jp
幾原邦彦監督の作品の魅力
幾原邦彦監督の作品の魅力はワンシーン毎の映像の美しさとストーリーの中に隠されているメッセージ性です。
幾原邦彦監督は「セル画の枚数・作画の力に頼らずに面白い物を作る」をポリシーとして掲げており、日常のシーンであっても独特な絵タッチで非日常にいるかのような錯覚を産み出し、視聴者を魅了させます。
また、幾原邦彦監督が手掛けるアニメはストーリーが複雑で理解するのが難しいこともあるのですが、物語を進めていくにつれて、本当に伝えたい内容が明らかになっていきます。
自分なりの考えで様々な考察ができるのも多くのファンから作品を愛され続けている由縁といえるでしょう。
エヴァンゲリオンの渚カヲルくんのモデルになっていた⁉︎
ファンの間では、「新世紀エヴァンゲリオン」に登場する渚カヲルくんのモデルが幾原邦彦監督ではないかという噂がささやかれています。
この点に関して幾原邦彦監督は、「その話は僕はまったく関知してないけど、まったく思い当たる節がないというわけでもない」と答えています。
ちなみに幾原邦彦監督と、エヴァンゲリオンを手掛けた庵野秀明(あんのひであき)監督はセーラームーンをの制作で親しくなったと言われています。
庵野監督から明言されていないので、なんとも言えませんが、エヴァンゲリオンを制作する上でも幾原邦彦監督がアドバイスなどをしていたことから、渚カヲルくんのモデルという説は濃厚といえるでしょう。
まとめ
今回は「輪るピングドラム」や「少女革命ウテナ」を描いたアニメ界の巨匠・幾原邦彦監督について紹介しました。
現在は放送10周年記念ということで「輪るピングドラム」の制作に携わっているので、この記事をキッカケに、気になった人は幾原邦彦監督の作品を一度ご覧になってみてはいかがでしょうか。
ライター:カルコレ編集部 shoji suzuki
<参考資料>
Wiki|幾原邦彦監督
Twitter|幾原邦彦
アニオタWIki幾原邦彦
ピクシブ百科事典|幾原邦彦
Mery|見始めたら止まらない!アニメ監督・幾原邦彦が生み出す「イクニワールド」の魅力
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